神社と榊
神社というのは、地球環境に資する重要な役割を担っています。
ー人間の役割ー
タヌキやキツネは山の高いところまでエサをもっていき、そこで糞をします。
糞をする場所はたいてい決まっていて、肥だめのようなものをつくっているのです。
エサには、木の実などもありますが、川に遡上してきた魚などが含まれており、こうした栄養素が山の高いところから下まで流れていき、山に木や草が生えます。
山でも、あまりに高いところに木や草があまり生えないのは、動物がそこまで登ってこれず、糞をしないからなのです。
タヌキやキツネなどの動物の乱獲により、山に動物が住まなくなると、栄養素がなくなり、山に木や草が生えにくくなります。
この自然の循環を守るのが人間の役割なのです。
山は放っておいたら藪になります。藪の中にはあまり動物は入っていきません。
ですから、動物が動きやすいように、そして山の上までエサをもっていって糞ができるように人間が山の木を整えてやる必要があるのです。
ー神社の役割ー
山を整えるために木を切り出しますが、それで作られたのが神社です。
今は気に防腐処理をした朱塗りの神社が多いのですが、昔の神社は白木でした。
年月が経てば、柱や屋根が腐って立替えなければいけません。
定期的に神社を建て替えるために、山を手入れし、気を育て続けなければいけません。
それが、神社を祀る人間の役割です。
ー榊が意味するものー
榊は一説によると、神域とこの世の境に生える木だと言われています。
その理由は、おそらくこうです。
榊はとても繊細な植物で、木と木の間が広すぎて太陽の光が当たりすぎると葉が焼けてしまいますし、木と木の間が狭すぎると日光が当たらず、貧弱な葉になってしまいます。
逆に山の木をきちんと手入れしていれば榊は青々と育つのです。
人間が神様(自然)に約束し、「こんなに立派な榊を作っています。」とお供えしたのが榊を祀るはじまり。
要するに、生態系のバランスがきちんと取れていることを証明する証なのです。
引用:「臨死体験」が教えてくれた宇宙の仕組み 木内鶴彦