ワインと日本
ワインといえばヨーロッパのイメージ。
しかし、ヨーロッパより先に日本にワインがあった。というお話。
今からおよそ、7万年前。それまで温暖だった気候が世界的に寒冷化していき、2万年前~1万5000年前までは非常に寒い状態だったと言われています。
日本周辺では平均気温が今より―7度で今のシベリア並みの気温でした。
本格的に温暖化と感じられるようになるのは1万6千年前以降の話です。
それにあわせて青森などで、16,500年前の世界最古の土器が見つかった「大平山元Ⅰ遺跡(おおだいやまもといちいせき)」などが誕生したのです。
そして最も暖かかったのが約8000年前~6000年前。
これに合わせるような形で同じく青森の「三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)が誕生しました(約6,500 – 約5,000年前)
その三内丸山遺跡で、エゾニワトコの種子がぎっしり詰まった層が発掘されたのです。
その量は五立方メートルもあり、サルナシやヤマグワ、ヤマブドウ、キイチゴなどの果実の種も交ざっていたほか、腐った果実や酒にたかるショウジョウバエの死体も見つかりました。この種は果汁を絞ったカスで、縄文人は果汁を発酵させて酒を造ったのではないか、つまり太古のワインではないかと考えられています。
実際、三内丸山遺跡から出土した果実の種などから当時の平均気温は現在よりも約4度ほど高く、果実がよく採れたと推測されることから、ワイン(果実酒)が誕生したことは不思議ではありません。

ちなみに、現在ワインで有名なボジョレーやブルゴーニュ地方は三内丸山遺跡より高緯度なことから、約6000年前は、まだワインは作られていなかったと思われます。
一方日本酒は米を原料にして造ります。そのため、当然ながら稲作が伝わる以前に日本酒は存在しなかったと考えられますので、自然の中に生えている山ブドウを使った酒の方が先に飲まれていたと推測できます。
